新年あけましておめでとうございます。

書き込みは少し遅くなってしまいましたが、皆様良き新年をお迎えの事と、お慶び申し上げます。

昨年は、思いがけぬ大病発覚により、多くの皆様にご心配をおかけ致しましたが、お陰様で、良い意味で何事もなかったかの様に、無事新年を迎える事ができました。

病気発覚以来、皆様から頂いた数々の暖かい御言葉・熱い思いに、改めて感謝申し上げます。

実は、今回の年末年始は、例年よりもポツポツと予定が入っており(決して過密ではないのですが)、なにか新年を迎えた感覚が、いつもより薄く感じておりました。
これについて、何故か?と考えて、自分なりに分かった事があります。それは、昨年の誕生日=病気発覚が大きな区切りとなり、当初も書きました様に、そこを「人生の折り返し地点」と定め、色々な事が新たに廻り始めました。「紀元前・紀元後」ではありませんが、2013年10月19日が、差し詰め「NEW武田文志元年」の年度始めであったかの様に感じており、その区切りがとても大きなものであったため、良い意味で、正月の変化を感じていないのであろうという事です。

ところで、「人生の折り返し地点」発言に対し、時折ネガティヴ発言と誤解される事があるため、少々説明しておきたいと思います。
これは、「36歳が折り返しだから、72歳で死ぬ」などという、安直でネガティヴな発想では、勿論ありません。ここまで積み上げて来たもの、多くの方々から頂いてきたもの(心を含め)を、どの様に生かし、後の世の為、また業界や人々に御返しして行くか。勿論、自分自身も、更なるレベルアップを目指し、応用し、発展させて行くか。実はこの1~2年、病気発覚前から、この様な事を考えており、そういった意味で、大きな区切りとなったこの誕生日を、「折り返し地点」と定めたという事です。

昨年は、病気以外にも色々な事があり、いくつかの大きな歯車が回り始めた年であったと思っています。例えば、初夏のシアトル公演。また、早ければ今春にも、初めて著書を出す予定なのですが、それが動き始めたのも昨年の初春位の事でした。この「本」の事については、改めてお知らせしたいと思っています。また、一昨年は声の不調でほとんど人との触れ合いが出来ませんでしたが、昨年は多くの出会いをさせて頂き、人生が加速している事も実感しておりました。

一時はどうなる事かと思いましたが、この昨年の色々な「始動」が、今年、更に回り始める予感がしています。

改めて色々と振り返ってみると、確かに各シーンで、「ああ、あの時は既に病気だったのだなあ」と、思わず納得というか、思い当たるところが多々ありました。
それにつけても、本当に幸運で、良いタイミングで発見する事が出来、また本当に多くの方々に支えられ「感謝しかない」という思いで日々を過ごしております。
7年前、29歳で道成寺を披いた時から、自分の中で、「感謝」という言葉が実感と共にどんどん大きくなってきておりましたが、今回の事で、さらにそれが膨大なものになりました。

もう一つ、書きたい事があります。
それは、退院後、FBの書き込みでも時々書きましたが、本当に濃密というか、僅か数十日にも関わらず、何年かの時を過ごしたかのような感覚でいる事です。これについても、何故その様に感じるのかを、自分なりに考えました。その答えは、特に安宅までの40日間で、かつて無いほど多くの方々とコミニュケーションを取ったという事です。その多くはメールとFBですが、概算で300名くらいの皆様と、やり取りがあった様に思います。そしてそのほとんどは、日頃中々お会い出来ない皆様でした。一方的に知る、知られるという事はあっても、一月余りで直接のコミニュケーションで300名という数は、普通に働いていてはまず不可能な数字ですが、病気になったからこそ、これだけ多くの友人・知人とコンタクトを取ることが出来たのです。これは、改めて自分自身が「人間好き」である事を強く認識しましたし、とても嬉しい事でした。

最後に、今現在の私の状況を、よく頂くご質問「Q&A」で書きます。

Q「その後、体調は如何ですか?」

A「生活としても何ら問題なく、体調も、総じて入院前と比べて遥かに良好であり、でも当分の間は調子に乗らないように、マイペースで楽しく元気にやっております(^^)」

Q「完治はあるのですか?」
Q「薬や、検査はどれくらいの期間続くのですか?」

A「現在の医学では、基本的には完治はなく、薬は一生飲み続ける事になります。ただ、逆にいえば、薬さえ飲んでいれば、ず~っと病気を抑え続ける事が出来る様で、体調自体も以前と何ら変わりありません。薬の飲み方には制約があり、1日2回、12時間毎に飲まなければならず、また、食後2時間空けて、服用後さらに1時間は空腹を作る必要があります。基本的には朝と夜の10時に決めており、これにより規則正しい食生活にならざるを得ないので、返って〈一病息災〉と、前向きにとらえています。検査は、暫くの間は月1回ペースが続くようですが、これも、他の病気を気を付ける事にもなるので、まさに一病息災です。」

いつもながらの長文、最後までお読み頂き、どうも有難うございました。
今年は、勿論無理のない範囲にはなりますが、より多くの皆様にお会いしたいと思っております。
ランチ・夕食など、是非お気軽にお誘い下さい!!

本年も宜しくお願い申し上げます。

武田文志